特別クロスオーバー小説

□とっても!大将ラッキーマン その2
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そして勝利マンが最後にブラックホールを
通って地球へ降り立つとブラックホールは
静かに小さくなっていき消えた‥
そして勝利マンはその場にいた教師マンに掴みかかる




「教師マンテレビはどこだー!!!」
「え…えっ教室に…」




教室へ向かうと、テレビで
裏宇宙の様子を見ていたクラスメイトが
ヒーローたちを出迎えた
そしてテレビを確認すると‥
先程までいた星がブラックホールへと
吸い込まれる様子が映し出されて‥
ヒーロー達は歓声をあげた




「やったぁぁあ!!さっちゃん完全消滅だ!!」
「ヒーロー協会の勝利だ!!」
「やったよ父さぁぁぁぁぁん!!!」
「うむ、長く苦しい戦いだった!!」



喜びに湧き上がるヒーロー達とは
真逆に…勝利マンは静かに目を閉じると
目を開いて、振り返った



「よしお前ら校庭に出ろ…酒盛りだ」
「「ひゃっほーい!!!」」




大喜びでヒーローたちや生徒たちが
校庭へ出る中‥土蜘蛛と大ガマは
2人、棒立ちになりテレビを見ていた‥




「‥‥‥‥‥‥‥」
「‥‥‥」




そんな2人の肩を、勝利マンが叩いた




「!」
「行くぜ」
「‥おう」
「‥うむ」


‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
さっちゃんを倒したそのお祝いとして
生徒達も巻き込んで大宴会のお花見だ
酒を飲みご馳走を食べながら騒ぐ
ヒーロー達と酒を飲んでいた大ガマは
1人いないことに気がついて辺りを見回し
たちあがり桜の方へ歩き探していると‥
その人物はすぐに見つかった




「いた、土蜘蛛」
「‥ん、大ガマか」
「!‥‥‥へへ、あんたの
その面久々に拝んだぜ」
「ああ‥‥この仮面か」



桜の樹の下で呑んでいた土蜘蛛が振り返る
土蜘蛛は仮面を外して素顔を晒しており
そんな土蜘蛛に嬉しそうに笑って
隣に座った。



「何呑んでんだ?」
「ん、これだ」



ほれっ、と土蜘蛛が大ガマの前に出した
日本酒は「黄桜」だった




「‥黄桜か」
「‥‥あやつはあの世でさっちゃんと
再会できただろうか」
「出来ただろ、多分‥‥次に
転生した時はあいつら兄弟に
なってる気がするぜ、何となく」
「我輩もそう思う」




転生してきた自分たちがそういうんだ
きっと来世では本当の兄弟に‥
本当の家族になっているだろうと
あの世に行った黄桜を思った
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