ラッキー？いいえアンラッキー！ 番外編
□君のチョコが欲しい！！
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2月14日 バレンタインデー
この日は主に女の子が男の子に愛を告白する日である…
もちろん女の子は好きな子にチョコを渡すために奮闘し
男の子は女子からのチョコをソワソワとしながら待つ…
そしてここに心配しながらもソワソワとチョコを待つ男が2人…
「………」
「………………」
女子にキャーキャー言われているにもかかわらず、たった一人の女子をただじっと見つめる2人…生月天才と磯野勝利
その目線の先には…ラッキーちゃん事追手内鈴音の姿。
冷や汗垂らして2人が思うことは同じである
「鈴音………」
「……何故……」
「「(何故俺/私にチョコをくれないんだ！？！？)」」
そう、鈴音がチョコをくれないことに悩んでいるのだ。
遡ること2時間目がおわり…中休みが始まる前である
顔が良くかっこよく、女子に人気のふたりは当然大量にチョコを送られ女子に囲まれていた。
「チョコの数は俺の方が多いようだな！！」
「ふっ、それはどうかな？」
「あんだと！？勝負するか！？」
またいつもの如く勝負の流れになったその時、
友情が星の形をした可愛らしい箱を持って止めに来たのだ。
「ハイハイ兄さんに天才、朝っぱらからよしましょうよーせっかくのバレンタインですよ？」
「邪魔すん………あ？なんだそのチョコの箱？誰に貰った？」
「鈴音ちゃんにですよ！！手作りですって！食べるの楽しみだなぁー！」
嬉しそうに自慢してきた友情に
2人はぴくりと反応した。
勝利と天才の想い人は同じ……そう、鈴音である
勝負の意味でも恋の意味でも2人はライバルだ
このバレンタインで欲しいチョコだって、どの女子からの高級チョコよりも……
好きなあの子からのチョコ、それ以外にはなかろう
なのにそれを先に持っていたのだ、
2人に電流が走る。
「なっ！？お、おま、なんでもう鈴音からのチョコ…！」
「えっ？もうさっき貰いましたよ！努力も目立は朝にもう貰ってたみたいですけど…」
「「(ガーーン！！！)」」
2人はその言葉に頭の上に岩でも降ってきたかのようなショックに襲われた。
もう貰っているものだと思い話していた友情は異変に気がついた。
「…えっ、あれ…？兄さんも天才も貰ったんじゃ…」
「……………まだだ」
「…………………私もだ」
「あれ！？！？」
その返答に友情は驚愕し慌てた。
なぜなら自分が自らショックを与えたようなものだからだ…
「す、すみません！！もう彼女渡したものだと思って……なんでだろ？鈴音ちゃんまだ渡してないの…」
鈴音がまだ勝利と天才にチョコを渡していない…それには大きな理由があったのだ。