気付かぬ想い

□第6話
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次の日のお昼休み


「あのさ、屋上でお昼ご飯にしない?」
「どーしたん急に?いいけど」
「いや、実は愛梨に誘われたんだよね」
「もしかして、夢莉ちゃんもいる?」

愛梨ちゃんと夢莉ちゃんは仲がいいから思わず夢莉ちゃんもくるのかと勢い余って聞いてしまった。

「どーしたん、夢莉ちゃんのことが気になっちゃったり?」
「い、いや…そんなことないし…」
「ま、それは着いてからのお楽しみね!ほら、いこ!」

お楽しみなんて言うから多分夢莉ちゃんはいるのだろう。一番に階段を上がって、ドアを開けるとすでに夢莉ちゃんたちがいた。

「お待たせー!」
どうやら、レジャーシートを持って来てくれたらしくそれを敷いてくれていた。愛梨ちゃんとあかりと恵は仲がいいらしく3人で固まって楽しそうに話している。夢莉ちゃんと話せるのは嬉しいけど、なんだか緊張するなぁ…

「さやかさん、どーしました?ご飯食べましょう!」
「ありがとう」
「「いただきます!」」

「え、まって夢莉ちゃんのお弁当めっちゃ美味しそうなんやけど、、」
「卵焼き、食べます?」
「え、いいん?お母さんが作ってくれたんじゃ、、」
「お弁当自分で作ってるんです、、両親どっちとも働いてるので、、」
「でも、そんなん申し訳ない、、」
「じゃあ、お弁当交換して食べるのはどうですか?」
「したい!!」
食べたいと思って即答したら夢莉ちゃんに笑われた。なんかだか恥ずかしい、、

夢莉ちゃんが作ったお弁当はプロの料理人が作ったんじゃないかと思うくらい美味しかった。
「お腹いっぱい〜、しあわせ〜」
「そんなこと言ってもらえて良かったです、、あの…もしよかったらまた一緒にお弁当食べませんか?また、お弁当作ってくるので…」
「え、申し訳けない、、気持ちは嬉しいど…」
「食べる相手がいる方が、作り甲斐がありますし、、一緒にご飯が食べたいんですけど…」
「え、?じゃあお言葉に甘えてもいいかな?」

一瞬いっしょにお弁当が食べたいと言われた気がしたがいまいち風のせいで聞こえなかった。もし本当にそう言ってくれたのなら、、と思い夢莉ちゃんの言葉に甘えさしてもらうことにした。金曜日でもいいかと聞かれ特に予定もなかったのでまた金曜日にということになった。また会えると思うとなんだか嬉しいな。予鈴が鳴って周りを見るとあかり達の姿が見えない。多分先に教室へ帰ったのだろう。

「教室まで、送らせてください」
「送るっていっても教室隣やん笑笑ま、行こっか!」


教室に戻ると、あかりと恵が凄い勢いで私のところまで来た。
「どーだった?」
なにを2人はニヤニヤしているだか
「え、いや別に普通に話せて楽しかった!あとさ、今度ご飯食べることになったんだ!」

2人が聞いてきたタイミングでチャイムが鳴って楽しそうでよかったと笑いながら席に帰って行った。2人はなんなんだろうか。


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