人生は航海の連続である!

□2.ハンター試験開始!
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もうそろそら走って4、5時間。意外と長い。

「もう少し前へ行こう」

クラピカがそう言った。今なかなか後ろの方だよね。さんせーい。

「わかってるぜ。ハァ…」

ほんとに大丈夫? どんどん走るの遅くなってるけど。

レオリオはついに立ち止まってしまった。
私も側で止まる。
他の3人は少し前で待っている。

「みんな、待ってるよ?」

なにも言わない。
んーそうだ! 私が連れてってあげる!

「おんぶしてあげるよ! ほら、乗って」

「はぁ? 自分で…行ける。行ってやるぜ!」

いいっていいって。なかば強制的に後ろに乗せる。

「じゃあ、行っくよ〜」

そう言って走り出す。

「あいつすげー」

「もういっそ殺せ…」

そう恥ずかしそうにレオリオが背中でつぶやいた。


途中であった階段もたったか登ってゴン、キルアに続いて3番目についた。

そしてレオリオを下ろす。流石に疲れたわ。

しばらく黙っていたレオリオが私に行った。

「なんで余計なことしたんだよ」

余計なことってなに? ここはありがとう、でしょ?

「なんで? 連れてきてあげたのに」

「自分で行けたつってんだよ!」

なんで怒ってるの? 意味がわかんない。

「そうだぜ。クレアス。流石にあれは恥ずいぜ?」

「言うな!」

何か恥ずかしかった?

「レオリオは多分、自分の力で合格できなかったのが嫌だったんじゃないのかな?」

ゴンがそう言う。

自分の力で合格したかった……のか。
そうだ、私もそう思ってたのに。
自分で会場までたどり着きたかった、そう思ったのに。しかも連れてきてあげた、とか恩着せがましい言い方もしちゃった。それで怒ってたんだね。
わかった。

「ごめんなさい」

なんて言えばいいか分からず、謝るしか出来なかった。

そんな私をレオリオはじっと見た。

「わかってくれたならいいんだぜ。まあ、ここまでこれたからいいってもんよ。そんな落ち込むなって」

…レオリオ、優しい。お父さんにしてるみたいに抱きつきたくなる包容力だわ。

「ありがとう、お父さん…」

「誰がお父さんだって?そんなに老けて見えるのかぁー!」

あはは〜やっぱおもしろ〜い!
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