人生は航海の連続である!

□12.旅の終わり
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これでやっと家に行ける。
キルアを連れてゾルディック家の敷地の外へ出る。管理人のおじさんがこっちを見て笑ってくれた。

「もう、私の家いってもいいよね?」

みんなの同意が得られたから、私は最初に渡されたボタンを押す。

すると、数分たってどこかからかキャンピングカーが走ってきた。

「はやっ!」

レオリオが驚いたように、来るのはとても早かった。もっと時間がかかると思ってたのに。

中から人が降りてきて話し出した。

「お迎えに参りました」



そこから私とほかの4人は別々の場所に乗せられて、車が走り出した。
私はもちろん行きと同じ檻。でも4人の話し声は聞こえる。


「意外と普通の車だね」

「ああ。もっと違うの想像してたぜ」

「でも忍の車に乗ってるんだぜ。すごくね?」

「クレアスはこの中か?」


いや、忍の車に何を想像してたの?笑

「私はここだよ〜」

「大丈夫か? 狭くね?」

レオリオが心配してくれる。でもこんな感じの状況は慣れてるから意外と大丈夫なんだよな〜

その後、車を降りて、飛行機に乗り換えた。
この時も、4人は普通だとか忍者っぽくないとか言っていたけど、これが現代忍者なんだよ。

そして、夜明け。私達はエルマ家の本家に着いた。移動時間8時間。すぐだね。

敷地内に入ると私は檻から出してもらえた。

久しぶりだ!

こんなに家を離れたのは初めてだった。


「広いね!」

「ほう、ジャポン特有の平屋というやつか」

「ゴン、探検しようぜ」

「あんまうろちょろすんじゃねぇぞ。なんかやべぇもん見つけちまうかもしれねぇぜ」

みんなテンション上がってるみたい。
あ! あそこにいるのは!

「おとうさん!」

お父さんは、筋肉ムキムキで、肩くらいの黒髪を後ろで無造作に括っている。それでとっても優しいの!

「やあやあ、クレアスが世話になってるね。こんなにたくさんの子と仲良くなったのかい?」

そうなの! 褒めて〜

「全然似てねぇな」

「全然とはちょっと失礼じゃない? ハッハッハッ! 」

「私の事引き取るように説得してくれて、お父さんになるって言ってくれたの」

だから、似てなくても私のお父さん。とっても好き。私に優しくしてくれる数少ない人。

「お頭への謁見は今日の夜だとよ。ちゃんと話せたようで安心したよ」

お父さんは一人一人を順番に見て言った。

「おお、そうだ。家を案内してあげたらどう? 訓練所とか行っていいからさ」

「うん! 的当て見せてあげる! みんな行こ〜」

「俺にもやらせてくれよ」

「俺も!」
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