人生は航海の連続である!
□1.初めての外?
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そう言って通された部屋は3畳ほどの個室で他のお客さんとは少し離れた場所にあった。
しばらくするとステーキ定食が出てきた。
わぁ〜湯気出てる。ステーキ食べるのって初めてだ。
食べていると、体が少しふわっとなる、重力が軽くなったような不思議な感じがした。
チンッといって不思議な感じが終わった。
なんだったんだろ?
入ってきたドアではない方の壁だと思っていたところが開き、広い空間が現れた。
ここが試験会場?
たくさんの人がいる。こんなにたくさんの人を見るのは初めてだから少し緊張する。
そして、ドアが開いた瞬間に向けられたのは…殺気?
みんなピリピリしてるみたい。
「ハンター試験をご受験の方はあちらでナンバープレートを貰ってください。」
貰ったプレートには250と書いてある。
単純に考えると、ここには250人の人がいるってことだよね?ざっと100人くらいかと思ったけどそんなにいたんだ。
居場所を探してウロウロしていると、誰かが話しかけてきた。
「よう、見ねぇ顔だな。新入りか? 女の子とはめずらしいねぇ。ま、仲良くしようぜ」
握手を求めていることは分かったけど何となく手を出せないでいるとその人は続けて言った。
「そんな警戒すんなって。俺トンパってんだ。あんた、名前は?」
「私はクレアス。こんにちは。トンパ…さん?よろしくね。」
「トンパでいいぜ。俺は今まで35回この試験受けてんだ。今年で36回目だな。わかんねぇ事あったらなんでも聞きな」
35回も!そんなに受からない試験なのかな?ちょっと不安になってきた。
「そうだ! お近づきの印にこれやるよ。オレンジジュース」
「え! オレンジジュースくれるの? 飲んでみたかったんだ〜」
差し入れくれるなんていい人だ。最初はうさんくさいおじさんだとか思ってごめんなさい、トンパ。
「初めて飲むのか? まあ、気に入ったならよかったぜ」
「ありがとう。めっちゃうれしい!」
そうそうちゃんとお礼言わないと。
「あ、ああ。そうだ、やっぱこっちのやるよ。こっちのがうまそうだ。」
うまそうなのとかわかるのか。凄いなぁ、トンパは。
もう一度お礼を言ってからその場を離れる。
しばらくそのままウロウロしているとだんだん人が増えて来た。
こんなに人がいると気をつけてないとぶつかっちゃうよ。あれ?こういうのってフラグって言うんだっ……
ドンッ
あ。
「ごめんなさい」
そう言って顔を見るとその人はニヤリと笑ってこっちを見た。髪の毛がつーんとたっててセットが大変そう。顔にペイントしてるし。美意識高そう。
「ちゃんと謝ったのは素晴らしいよ♧でもこれからは気をつけてね」
ありがとうございます……
「私はクレアスっていうの。あなたは?」
気になったので聞いてみる。
「ボクはヒソカ。奇術師さ♢」
奇術師……って変な術つかうの?
「変じゃないよ♡ほら、見てて」
そう言って4枚のトランプを取り出す。絵柄は全てキングだ。1度束ねてもう一度見せると……
「絵が変わった!」
凄い!なんで?
「奇術師に不可能はないのさ♡」
奇術師恐るべし。