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「「二人で城を百個とったら、勝った方を妻にしてください」」


幼い娘二人は、口を合わせてそう言った。


「ンフフ、いーですよォ」


まだ若いその男は、矛を振るいながらあしらった。




「膠、これで二十と十八ね!」


「百まであと半分以上あるわ、油断しない方がいいわよ」


王騎の元で姉妹のように育った二人は年頃になったものの、幼き頃の約束を忘れず切磋琢磨して城を取り合っていた。



そしてついに百個目の城、膠が取れば分け、名無しさんが取れば名無しさんの勝ちというところまで来た。


馬陽

それは思いもよらぬ強敵に巡り会った日だった。




膠は前線で戦い、龐煖を目の前にして討たれた。



その知らせに名無しさん、王騎軍ともに撤退



撤退した後、王騎と名無しさんは既に虫の息になっている膠に駆け寄った。
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