short
□甘美な魅力
2ページ/2ページ
「わっ、わ!」
耳のこそばゆい感覚に名無しさんは小さく身をよじらせ、小首を傾げた
「…お前は俺に守られるのが嫌か?」
「ッ滅相もございません!」
名無しさんが身を乗り出して言うと、政はふっと鼻で笑い顔を近づけた
「せっ」
政様、と口にする前に唇が触れ、触れたかと思えば直ぐに離れた
「…もう時期蝋も消える。早く寝ろ」
政の手は名無しさんの頬から頭へ移動し、ぽんぽんと優しく触れた
「は、い…」
名無しさんは寝台に伏せ、政も追うように蝋の火を消し伏せた
「…次の伽は覚悟をしてこい。」
政は背を向けて横臥する名無しさんを後ろから抱き、布団を肩まで引き上げてやった
「ッ…承知致しました」
#name1###は政がかけてくれた布団の端を掴むと顔が隠れるほどに上げ、隣で静かな寝息が聞こえてからも寝付けなかったという