ぶっく

□寝癖
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まただ
私の心がざわついている。
絶対に言葉にしたら後悔するのは分かっているのに
私の心がもっと揺さぶられるのに
なのに…

「ねぇ、m昨日あの後なにしてたの?」

この質問に対して私の欲しい答えなんて帰ってこないことはわかっているのに..


「おはよう飛鳥。昨日はあの後疲れちゃってそのまますぐ寝ちゃった。」


ほら、貴方はきまってその嘘をつく
私の頭を撫でながらそのキラキラした笑顔を私に降り注ぐ


ねぇ、m?
貴方は知らないかもしれないけど
貴方が嘘をつく日は、いつもと違う寝癖が無造作ヘアなんて都合のいい言葉では誤魔化せないくらい凄いのがあるんだよ?

またかなんて落ち込んで、またという言葉を使ってしまう自分にさらに落ち込んで
でもあなたのその笑顔に、そのさりげない優しさに心がさらに揺さぶられて…



「それって完全に浮気じゃん
別れたほうがいいでしょ」

親友の未央奈は飲みかけのカフェオレに視線を落としながらきっぱりと答えた

「でも、」
「そうやって、でもって結論を先延ばしにするから相手がつけあがるんだよ?」
「はっきり言って相手は飛鳥のこともう都合のいい女としか見てないかも」

未央奈の迷いのないストレートな言葉に心が揺さぶられる

「とにかく、一回直接話すこと!」
未央奈は飲み終えたカフェオレから私の目に視線を移す

ねぇ、m?
私は貴方と、どうなりたいのかな?
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