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□夏の終わり
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顔をあげた大石は、俺の髪をすいた。

そして、大石の顔が近づいて



俺たちは


最初は触れるだけの

次はお互いを感じながら

甘いキスをした。













「おーいし…。おれ、おれっ…。な、なんでかな、涙が止まんなくて…。胸が熱いの…。」

何回拭っても、涙はこぼれ落ちる。

なんで…?

今、ずっと一緒にいれるって分かったのに…。





まだ俺、不安なの?


「えーじ。まだ不安?」
「そんな、ことっ…。」
ないって、断言は出来なかった。

「それじゃあね…。」

そう言うと大石は、まるでマンガに出てくる騎手のように、泣きじゃくる俺の前にひざま付いた。

「えっ…。」

「俺は今、ここに誓うよ。あなたを


あなたの手を


離したりはしないと…。




そしてさらに誓おう。


あなたを



今以上に


俺の虜にすることを…。
そう、俺の手を離すことが出来ないくらいにね。」


「っ…。」

いつもの大石とは違った、大胆な宣言に、ちょっと驚いたけど…。


そこまで言ってくれた大石に、

勇気付けられた。


「えへっ。おーいし大胆発げーん。」

「あっ、えっと…。今のは、そのー…。」

今頃になって、大石は照れ始めた。

恥ずかしそうに頭をかく大石。さっきとはまるで別人だよ…。

でも、大石のおかげで、涙も乾いた。

勇気ももらえた。






もう、大丈夫。




大石との未来を


信じられる。


「なら、俺も誓うよ。」
「えっ?」



「あなたが意地でも俺の手を離さない!!って言うくらいに惚れさせることをね☆」

「ははは、参ったなあ。」


そして、お互いに笑いあった後、俺たちはまた甘い、甘いキスをした。
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