砂時計
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20XX年X月X日
星の見えない夜空、無駄に明るい街
いつもと変わらない景色
ひとつのビルの屋上から、時代に流される人々を見下ろす少女がひとり。
くだらない
くだらない
虚ろな日常も
肩書きにしか価値のない世界も
ちっぽけな自分も
『ほんと、くだらない・・・』
少女はそれだけ呟くと、ビルから飛び降りた。
生きていたって意味が無い。
必要も価値もない自分に生きることの意味も無い。
今死んだって、思い残すことなんて何も無い。
蒼空は、真っ暗な闇の中へと堕ちて行った。
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