3球目

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「あー、腹減ったー…」

部活から帰ってきた俺は手早く風呂に入りさっさと飯を食う為にリビングへと足を急がせた。
すると風呂の順番を待っていた兄貴が俺の飯を摘まもうとしていたのを発見した…

(疲れて腹をすかせている弟の飯を摘まむか普通…)

練習の疲れでクタクタな俺は怒る力もなく俺は兄貴を睨むだけ睨んで飯の前に座る‥

「風呂空いたんだからさっさと退けよ」
「別に俺の勝手だろ?それよりさ、さっき孝介のケータイ鳴ってたから代わりに出てやったぞ」
「Σはぁぁ!?何勝手に人のケータイに出てンだ!!クソ兄貴っ!!」

『だから俺の勝手だろ』と不敵に笑う兄貴の手には俺のケータイが握られていた‥

「返しやがれ!」
「返してほしければ自分で取れば?オチビさん〜♪」
「チビじゃねーっ!!これからデカくなんだよっ!!!!」

背が高いことを利用してケータイを高く上げて『ほらほら』と楽しそうに俺を馬鹿にする‥

(ムカつくっ…!!)

「あ、そうそう‥電話、“三橋”って子からだったぞ」
「Σ三橋からっ!?〜〜〜っ!!早くケータイ返せよっ!!」
「何ムキになってんだか孝介は……あ、なるほどー!惚れてンのかぁ?三橋って子に」
「うっ、うっせーっ!!どうだっていいだろンなことっ////」

兄貴はニヤニヤと俺のケータイを開けて待受画面に指をさした…
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