他
□卒業シーズン
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「先輩、卒業おめでとうございます!!」
「あぁ。わざわざありがとな。」
「何言ってるんですか!私と先輩の仲でしょ?」
「そ、そうか?」
「土方コノヤロー!何可愛い後輩とイチャついてるんでィ!!」
「うっせー総悟!!」
「クスッ…じゃ、先輩頑張って下さいね!」
「あぁ、じゃあな。」
そう言って先輩は綺麗に微笑んだ。
私は走る。
溢れそうなこの涙を、
見られないように。
ちゃんと笑えてたかな…
先輩、私を
おいていかないで下さい
なんで私は一年遅く生まれて来たんだろ。
「土方、さん。十四朗さん……」
一度も呼ぶ事のなかった、多分これからも一生呼ぶ事のないだろう、先輩の名前
最初で最後に、想いを込めて呼んだ。
さようなら。
もう、今日で忘れるから。
泣きやんだら、
忘れるから。
だから、それまで貴方の事を想って泣かせて下さい。
+最後は笑って+
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