<MILKY WAY>

ニブルヘイムは山あいの小さな村で、「ちっぽけ」と言ってもいいくらいの村だ。
村のすぐ近くまでせまる針葉樹に覆われた山には朝夕霧が立つ。山からの湿り気を含んだひんやりとした心地良い風は村を吹きわたりニブル平原へと抜ける。

子供たちは大人からあまりかまわれもせず、のびのびと松ぼっくりを拾ったり、林の中でかくれんぼをしたりして育った。
小さな村のことだから、誰がどこの子かなんていう事は皆承知だ。
ティファは一人娘として大事に育てられ、村のどこに行っても「ロックハートのお嬢さん」として一目おかれていた。

初等学校では女の子同士くすくす笑って同じクラスの男の子の品定めをするのはちょっと楽しい仲良しの証明。女の子のちいさな秘密だ。

「うちのクラスではやっぱりジェイコブが素敵よね・・」

「あら、でもあの子乱暴だから私はキライだわ。」

「よろず屋の息子はイヤだな〜ソバカス多すぎない??」

学校の裏手にある小さな池のほとりで、ティファたちは顔をつき合わせて笑いさざめきながら小石を池に投げ込んだり家から持ってきたクッキーを分け合いながら口々に男の子のことでおしゃべりしていた。池の周りの草地は日の光で温まり、むっとする草の匂いが立ち上ってくる。小さな羽虫たちは忙しそうに池の上を群れなして飛び交っている。

「クラウドはどう?」友達の一人が三つ編の先をいじりながらそう言った時、小石を池に投げ入れていたティファの手が一瞬とまった。

「スゴイ金髪だよね〜、あ〜あ、私もあんな色の髪だったらな〜」
「将来ハンサムになりそうだってうちのお母さんが言ってたよ。」
「でも友達少ないよね。よく一人でいるし。」

今一つで却下されそうな気配になんとなくティファはほっとした。教室の隅で時々ぼんやり山の方を見てるクラウドが気になって、授業中こっそり盗み見てることは誰にも気づかれてないようだ。

「ティファは誰がいい?」いきなり聞かれて慌てたティファは、たった今生じた胸の中のもやもやを隠そうとして「よろず屋の息子かな?」と思いつきで言ってしまった。

「へぇ〜〜、意外だな〜」友人たちは笑いながらティファをこずいた。

始業の鐘が鳴る。秘密を分け合った女の子同士は意味ありげに笑いかわしながら教室に戻った。

毎日が同じだと思っていた。
楽しく家族で暮らせるものと。
ティファの母親は1年ほど前から具合が悪く寝たり起きたりしていたが、この半年はほとんど床についており、ティファの目から見ても病気が悪くなっていることは明らかだった。
それでもきっと治ると信じていた・・・それなのに・・・
今日主治医と父親の話を立ち聞きしてしまったティファは、思わず家を飛び出し山の中を彷徨っていた。

母さんが死ぬかもしれない・・・

その思いは心に浮かぶと暗い雲のように広がっていき、心を中を侵していった。
いくら山の中を歩いてもその気持ちは消えず、足にできた豆がつぶれ痛くなっただけだった。
疲れ果てたティファは、柔らかい苔に覆われた杉の木の根元に腰を下ろした。
膝を抱えて座り込むと涙が溢れてきた。
母さん、母さん、母さん・・・

夏のニブルヘイムの森は美しく、木々は青々と茂り高い梢越しに日が射してくる。
森閑とした木々の間からは木の葉ずれの音が微かに聞こえる。
どれくらいそうしていたろう、さくさくと柔らかい土を踏む音にはっと顔を上げた。
近くの木陰から見つめている少年に気づいた。
クラウドだ。
クラウドはゆっくりティファに近づいてくると、ティファの前に膝をついた。
何も言わず、少し困った顔をしてティファを見つめている。
木漏れ日が顔に当たり、睫毛が頬に影を落としている。

「母さんが死んじゃうの。」ティファはやっとのことで口を開いた。

「今すぐりを摘んでた。とても甘いんだ。」クラウドは片手に持っている籐で編んだ籠の中身をティファに見せた。

「私、すぐり大好きよ。」頬に残る涙をぬぐいながら、ティファは答えた。

クラウドは黙って籠の中から大粒のよく熟れたすぐりをつまむとティファの口にそっと入れた。
甘く酸っぱく、香り高いすぐりが舌の上に乗り、クラウドの指先が唇に触れた。

髪の付け根がざわっと逆立った。唇から喉元へ、そして胸の奥へと突然奔流のように、生きもののような何かが走り抜けた。
空っぽの井戸、空っぽの壺、空っぽの杯を勢いよく新鮮な水が満たしていくように、体の中に熱いものが満たされていく。
それはとても苦しいのに同時にとても甘く切ない。

クラウドは、二人の間に一瞬流れた心ゆすぶるものに呆然としてティファをじっと見つめた。

初恋は風のように訪れた。

クラウドは隣に腰を下ろすと、ティファの前に籠を置いた。
二人はちらちらと木の葉越しの光が眩い中ゆっくりとすぐりを食べた。
時間はとまり、この世界に今あるのはここだけ。ティファは胸の中の哀しみもやるせなさもクラウドと分かち合ってるような気持ちになり、クラウドの肩にそっと頭をもたせかけた。
ぎこちなく伸びたクラウドの手が優しくティファの髪を撫でる。
さやさやと森をわたる風の中、遠くから鳥のさえずりが聞こえてきた。

日が少し傾きだした。きっと父さんは心配してる・・ティファは「もう大丈夫・・」というとゆっくり立ち上がった。
クラウドも立ち上がると籠を差し出した。
「ティファの母さんに・・・」
「これ採れるところ、オレしか知らないんだ。」

クラウドは押し付けるようにティファに籠を渡すと林の中に走り去った。


ティファが家に帰ると父さんが心配そうに家の前でウロウロしていた。

「ティファ!!」父さんはティファが姿を現すと駆け寄って抱きしめた。

「どこに行ってたんだ!心配したぞ。森の方に走って行くのを見た人がいてな。」
「ごめんなさい・・私・・」
ティファが話し出す前に、父さんが籠に気づいた。

「なんだ?これは??すぐりじゃないか、珍しい・・」

ティファはあわてて、「森でクラウドに会って、もらったの。」と言いながら父さんの顔を見上げた。

「ふん、あの金髪小僧か・・」父さんは鼻を鳴らし、苦々しい顔つきで森の方を見た。

「ティファ、お前もそろそろ年頃だ。おかしな噂を立てられないよう気をつけないといけないぞ。」

ティファは父さんの顔を見て、ああ、クラウドは父さんに好かれてないんだ、と思い胸が痛んだ。
クラウドのことは父さんに話さないようにしよう・・今日のことも内緒にしよう・・・

それはティファの初めての秘密だった。今まで家族にはなんでも話してきた。心の中が明るい平原であるかのように。
ティファは自分の心の中に、誰も入れないちいさな家ができたような気がした。
鍵はクラウドが持ってる・・・

「母さんは起きてる?」ティファはおそるおそる聞いた。
父さんは「さっきはうつらうつらしてたからそろそろ起きるかもしれないな、母さんに顔を見せておやり。」と言うと、背を押して家に入るよう促した。

ティファは、台所に行くと、クラウドからもらったすぐりでジャムを作ることにした。
母さんの紅茶に添えてあげよう。森の空気がちょっと味わえるかもしれない・・

小鍋にすぐりと砂糖を入れるとゆっくり火にかけた。味見がてらすぐりのジャムをつまんだら、今日の事を思い出し、頬に血が上った。
クラウドの指が唇に触れた感触が蘇る・・・

ティファはまだ温かいジャムを小皿に盛ると、丁寧に紅茶をいれた。
「母さん、起きてる?」ティファが声をかけるとベッドの上の影がみじろぎした。

「ティファ?」力ない微かな声が応える。

ティファはお盆を持ってそっと部屋に入った。

「母さん、調子はどう?私、すぐりのジャム作ったんだけど、少し食べてみない?」
「すぐりのジャムなんて珍しいわね。森で採ってきたの?」母さんはゆっくりティファの方を向いた、
目が微熱で潤んでいる。

「森でクラウドに会って、母さんに、って。」ティファは下を向いて小皿のジャムをかき回した。
ティファはスプーンに軽く一杯ジャムをすくうと母さんの口に運んだ。
母さんはゆっくり味わい、「ああ、夏の森の味がする・・」とにっこりした。
ティファも思わず微笑むと、「クラウド、沢山くれたんだ。これ採れるところクラウドしか知らないんだって。」と言いながら、母さんの体を少し起こし、紅茶を渡した。
母さんはゆっくり紅茶を飲むと、「このジャムと一緒に紅茶を飲むと美味しいわね・・」と言い、ティファの顔をじっと見つめた。
ティファはなんだかどぎまぎして、「クラウドが・・」と言いかけて言葉を飲み込んだ。

母さんはしばらくじっとティファを見ていたが、ささやくような声で「クラウドが好きなの?」と聞いた。

ティファは泣きそうになるのをこらえてうなづいた。
「いいのよ、泣かなくて。あの子は無口だけど、とても優しい良い子だもの。」そう言うとティファをみて微笑んだ。
「父さんが、クラウドを嫌いみたいなの。」ティファはやっとのことでそう言うと、母さんの布団の端を握り締めた。

「ティファ、まだあなたは若いんだから、自分の心をごまかさないようにね。」母さんの声はさらに小さくなった。

「あなたが大好きな人があなたを大事にしてくれるなら、それでいいの。他のことなんてどうでもいいのよ。」
母さんは布団の下からほっそりした手を出すとティファの髪をゆっくり撫でた。
その撫で方の優しさは今日のクラウドの手を思い出させた。
ティファは、息づまるように苦しい幸福感と哀しさのないまぜになった気持ちにあえいだ。

母さんの手が疲れたように布団に落ちた。
ティファは母さんに頬ずりすると立ち上がりカーテンをひいた。部屋を出る時振り返るともう母さんは目をつぶっていた。

学校ではいつもクラウドの姿を見る。
ティファはなるべく見つめないように気をつけた。
秘密・・・・二人の間には暗黙の了解があった。誰にもわからないように・・・

それでも退屈な授業時間に窓の外を見るふりをしながらこっそりクラウドを伺うと視線が絡むことがあり、一瞬の会話を二人で交わしたような、その濃縮した一瞬にたくさんの話をしたような熱い気持ちになることもあった。

平凡でたいしてとりえもない田舎の村、そんなニブルヘイムの山に魔光炉ができた。
村をあげて神羅を歓迎し、これで村も潤うと村長も約束をした。
しかし、その年から豊かなニブル山の木々は枯れだした。春になっても新芽も出ずに立ち枯れした針葉樹は、骸骨のような無残な姿をさらしている。
特に魔光炉周辺の荒れ方は凄まじく、山全体が廃墟のような寒々としたものに変わり果てた。ティファは豊かで霧の立つ濃い緑の山が恋しかったが、村でそれを口に出すのははばかれた。そんな雰囲気が重苦しく村を覆っていた。

母さんの具合はいよいよ悪く、もうほとんど目を開けることも稀になった。ティファは山の緑が潮が引くように消えていく様を眺めながら、母さんの命もそれと一緒に彼方へ、この世の外へと引っ張られているような気がして魔光炉を憎んだ。
どこかに小さな命の芽はないものかと、一人でニブル山を歩いた。
この山にまだ緑の芽一つでもあれば、母さんはきっと助かる、自分の中で願掛けをしながら白々と土の乾いた山の道を踏みしめて歩いた。
父さんもそんなティファの苦しい気持ちを察してか、山歩きをとがめはしなかった。
「気をつけるんだよ。つり橋から向こうには行かないようにな。」とだけ注意を受けた。
歩いても歩いても、緑の芽はどこにもなく、埃っぽい岩と枯れ果てた木の根っこ、灰色の砂利ばかりのニブル山は、夏になっても命一つない死の山のようだった・・

学校は相変わらずで、進学しても同じ顔ばかり。
ティファは気がつくといつもクラスの男の子達に囲まれていたが、他愛ないことをにぎやかに話しながらティファの周りにいるメンバーの中にクラウドはいなかった。

その日は朝から肌寒く、いつもの年なら山から吹く爽やかな風もなく、物みな曇天にくすんでいるような日だった。
だらだら続く授業にあくびをこらえていた時、教室の廊下の外で話し声がした。
近所のおばさんの声が「ティファちゃんに急いで帰るように。」そう言ってるように聞こえた。

胸がきゅっと締め付けられた。口の中がからからに乾き、手が震えてきた。恐れていたことが、聞きたくない、見たくないことが起きてしまったのだ。
視線に気づいて顔を上げると、斜め前に座っているクラウドが振り返って気遣わしげにティファをじっと見つめている。

先生に呼ばれる前にティファは立ち上がり、ざわつく教室の熱から逃げるようにつきそいのおばさんと家に帰った。

母さんはいつもと同じようにベッドに横たわっていた。
「母さん・・」小さい声で耳元でささやいても微笑みは返ってこなかった。
父さんがベッドの脇で顔を伏せているのを見るとティファは耐えられなくなり、母さんの寝室を出た。

母さんはどこに行ったんだろう?
人は死ぬとライフストリームの流れに入り、星を廻るって聞いたことがある。
母さんの魂も今流れに乗ってここから離れようとしてるに違いない・・・

ニブル山の魔光炉はそんな流れが吹き溜まってる場所。

母さんの魂に会いに行こう・・・

ティファはそう決心するとこっそり家を抜け出し、ニブル山へ向かった。

ティファの取り巻き達は、ティファが家を出ると後を追うことにしたらしく後から追いかけてきた。
かなり遠くまで追いかけてみたものの、ティファが山の奥深くに入っていくのを見ると、恐ろしくなったのか次々引き返して行った。
そんな中、一人だけティファの後を追いかけてる少年がいた。クラウドだった。

ティファは吊り橋まで来ると大きく息を吸った。ここを超えればもうすぐ魔光炉だ。
吊り橋はあちこち木が朽ちてティファが渡るときしんだ音を立てたが、思い切ってゆっくり渡り始めた。橋はぐらぐらと不安定に揺れた。
足元の板が腐っていたらしく、途中まで来た時、バリっと音がして板が割れた。
怖い。引き返そう・・そう思って後ろを振り向きかけた時、後ずさった拍子に橋が揺れ、思わず片足に力が入った。
みしりという音とともに足の下の板にヒビが入り、めきめきと板が沈んだ。
落ちる!!そう思って引き返そうとしたがもう遅かった。
板は砕けながら次々落下し、橋は大きく揺れた。

その時、橋の向こう側から誰かが走ってきてティファに手を差し伸べた。
「クラウド!!」
ティファは手を伸ばしクラウドの手をつかもうとしたが、むなしく空を掻くと崩れていく板と一緒に落ちていった。
「ティファ!!」
クラウドの声が聞こえた。スローモーションのように橋から落ちていくクラウドが見え、後は真っ暗になった。

気づいた時は自分のベッドだった。

「クラウドは?」ティファは気づくと心配そうに自分をみつめている父さんに声をかけた。

「お前は・・・なんて無茶をするんだ・・・クラウドなんてかすり傷だ。お前をあんな危ないところに連れ出した上、ちゃんと守れないなんて最低のヤツだ・・・・何を考えているんだか・・・あいつにはお前に近づかないようにきつく叱っておいたからな。」
父さんは怒りに目を赤くして、ティファの手を握り締めた、

父さん、違うの、と言おうとしたが、薬を飲まされまた眠ってしまった。

ティファは一週間も意識がなかったと聞かされた。
やっと元気になって学校に行けるようになっても、クラウドはよそよそしかった。
たまに目があっても視線をそらしてしまい、昔のように暖かく見つめてくれることもなくなった。

田舎の村にもゆっくり月日は流れていった。
クラウドは気難しげに黙り込み、クラスからは孤立していった。

ティファは匂うように美しくなっていった。
朝、鏡に写る自分が日々変わっていくのを見るのは楽しかった。
髪はつややかに伸び、瞳は明るく、肌はきめ細かくしっとり引き締まっている。

なんでクラウドは私を見てくれないんだろう?
鏡の中の自分に問いかけてみても答えは返ってこない。
私を見てほしい・・・髪をとかしながらティファは溜め息をついた。

思うこと多い夏がまた廻ってきた。
そんなある日、ティファは手紙を受け取った。
差出人のない手紙を開けると、中にはクラウドからの手紙が入っていた。
話したいことがあるので明日の夜給水塔で会いたいという手紙だった。
ティファは手紙を胸に抱きしめた。

村の中ほどには古い給水塔があり、小さい頃はよくそこに登って遊んだものだ。
家の時計が12時をさすとティファはこっそりベッドを抜け出した。

村の夜は灯り一つなく、星空の下給水塔は黒々とそびえていた。
足音を忍ばせてきしむ梯子をそっと登った。

「本当に来てくれたんだ・・・」

夜空を背景に人影が囁いた。

「クラウド・・・手紙ありがとう。」

「ありがとう、なんて・・・オレが言われるのはおかしいよ。」
クラウドは給水塔の台の端に腰掛けると足をぶらぶらさせた。

ティファは隣に座った。

「クラウドとこうやって話すの、久しぶりね。」

クラウドはティファの方を向きしばらく黙っていたが、

「オレ、ソルジャーになろうかと思って。明日村を出ることにしたんだ。」小さいながらもきっぱりとした声で言った。

村を出る?!思いもかけない言葉にティファは息詰まるような、昔夏の林で感じたあの苦しい切ない気持ちがよみがえった。

「村を出る前にティファに会いたかったんだ。来てくれてありがとう。」クラウドは少し淋しそうに笑うとティファの瞳をじっと見つめた。
「本当に行っちゃうの?ソルジャーなんて・・・別世界の人だわ・・」ティファはクラウドの視線に耐えられず下を向いた。

「がんばって強くなるよ。セフィロスみたいになりたいんだ。」クラウドの抑えた声には少年らしい強い思いがこめられてるように聞こえた。
ティファは顔を上げるとクラウドの視線を受け止めた。

「私が困った時やピンチの時は助けに来てくれる?」

「約束する。俺は強くなってティファを助けに来るよ。」

ティファは、クラウドを見上げた。クラウドの目に星が映ってるような気がした。夜空に流れ星が一つ、尾をひいて消えていった。

クラウドはティファの頬に手を触れると「約束する。」と言い、指で微かにティファの唇に触れた。

「キス・・して・・・」ティファはゆっくり目をつぶった。

鼻が触れ、ついでためらうようなひんやりした唇がティファの唇に重なった。
満天の星空の下、二人は初めての口づけを交わした。

ほんの優しい口づけなのにティファは胸の痛みで息づまり、自分の血が突然熱を持ってクラウドの触れてるところに集まったようにほてった。
どれくらい時間がたったろう。夜空には夏の煌く星がまたたき、村はしんと静まり返っている。

空には天の川が東の山から西の山へと白く横たわっている。二人はひっそりと惜しみながら別れた。


クラウドは次の日ティファが眠ってるうちに旅立っていった。

To be continued CC.

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