ああ
□ゆきゆき
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サクサクと小気味良い音をたてて、真っ白の雪を踏んでいく。
朝、何故かテンションの高いユキワラシに起こされ窓の外を見ると、昨日まではちょっとだけだった雪が辺り一面に広がっていて。
急いで朝ご飯を食べてコートを着込み、外へと飛び出した。
『うわぁ…』
「うひょぉぉい!」
どこまでも雪だけが見えるその景色に感動する……が、後ろではしゃいでいる声に溜め息を吐く。
『ユキワラシ、ちょっとあんた……ぎゃっ』
「あっはは、変な顔ー」
説教でもしてやろうと後ろを振り向くと、顔に衝撃が……。
冷たい感触にまさかとユキワラシを見ると、雪だんごを片手に笑っている。
「ぎゃっははは、へぶっ!」
『ふんっ、お返しよ!』
あの程度の雪で私が負けると思ってるの!と大人げない私は撃沈してるユキワラシの横で高笑い。
(端から見たら完全悪者ね、私)
「…にすんだよ!」
『え、うわぁぁあ!?』
直ぐに復活したユキワラシに足を捕まれ、雪へとダイブ!
「氷タイプなめんなよ!」
『意味、分かんないの、よ!』
「おっと!んなもの効かないぜ、なんせ俺は氷タイぶっ!」
雪が降っていて何かと騒がしいユキワラシに雪だんごを投げつける。
調子乗るな!夏はまったく動かないくせに!
「おし!雪合戦やろうぜ、雪合戦!」
『負けないわよ、私の雪だんごは最強なんだから!』
ゆきゆき、降れ降れ
「負けた方、罰ゲームな!」
『勝った方が命令できるのは!?』
「その話乗った!!」
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タイトルは童謡の『雨、雨降れ降れ〜』の雪バージョン。
ユキワラシは原型でも擬人でも大丈夫!
雪だんご♪